バランスチェアの生みの親、ハンス・クリスチャン・メンショール氏が来日

2017年11月24日

座るだけで背すじが伸びる「バランスイージー」や「バランスシナジー」はどうやって生まれたのか──その製品コンセプトや開発の経緯について、バランスチェアの設計者であるハンス・クリスチャン・メンショール氏にお話を伺いました。

 

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Hans Christian Mengshoel

ハンス・クリスチャン・メンショール

1946年ノルウェー出身。バランスチェアの生みの親として、コンセプト設計、デザイン、マーケティングにいたるまで、広くプロダクトの開発を手がける。

 

「今回で日本は6回目。訪れるたびに人や自然から多彩なインスピレーションをもらえる、大切な場所の一つです」

 

2017年11月、バランスチェアの生みの親であるハンス・クリスチャン・メンショール氏が来日し、人気商品「バランスイージー」「バランスシナジー」の製造・販売を手がける株式会社プロダクトマーケッティングサービス(サカモトハウス)の坂本社長とともに、ノルウェー王国大使館を訪問しました。

 

前日まで福岡市に滞在していたメンショール氏は、坂本社長やバランスチェアを製造する職人と細かな打ち合わせをしたそうです。

 

「1度の傾き1mmのズレが、大きな違和感となって座る人に伝わります。生まれつき人に備わっているバランス感覚を引き出すことで、座ったときの心地よさや腰痛が改善されるといった効果が生まれるため、設計者としてのこだわりを製造現場に伝えるこうした機会はとても貴重ですね」

 

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いまからおよそ40年前のこと。1970年代半ばに、身体に負荷をかけることなく長時間同じ姿勢をとっても痛みを感じないような椅子を作ることを思い立ったメンショール氏は、カフェでコーヒーを飲むビジネスマンや笑顔でランチを楽しむファミリー、教室で授業を受けている子供たちなど、年代・性別を問わずさまざまな人の座り方を観察しながら、バランスチェアのアイデアを膨らませていったといいます。

 

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「参考にした座り方の一つに日本の正座があります。バランスチェアがしっくりくるという方が日本に多いのは、古来から慣れ親しんだ座り方に近いからかもしれませんね」

 

“動き不足”のこの時代に、輝きを放つバランスチェア

 

いま私たちが生活しているのは、かつてなく「人が座っている時代」といっても過言ではありません。デスクワークの場合、1日の大半を座っているという方も多いでしょう。そうした状況を鑑みて、「座り方、そして立ち上がり方に意識を向けてもよいのでは」と、座りすぎのこの時代に警鐘を鳴らします。

 

「人の身体は長時間じっと座ってすごすようにはできていません。運動不足ではなく『動きの不足』に注目し、身体が求めているオンとオフの動きに気づいてほしいですね」

 

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「たとえばバランスシナジーは、その可動域が2度から3度、座っている人からすると前後左右に30~35mmほど動くように設計しました。座ると身体が自然と傾き、中心に戻り、また傾くという動きが繰り返されます」

 

「この《連続した動き》であることと《重力方向に垂直に座る》ことが最大のポイントです。安定と不安定、リラックスと負荷が繰り返されることで、人間の内側にあるバランス感覚を呼び覚まそうと考えたのです」

 

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ノルウェー王国大使館でのミーティング後、東京・新宿のショールーム「暮らしのかたち」(旧ノルディックフォルム)を訪れ、バランスチェアがユーザーからどのように評価されているのか、セールスの現場でのお話に耳を傾けていました。

 

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「人との和、自然との共生を大切にしている日本には、《調和》や《バランス》という考え方が根づいています。森や湖に囲まれ、自然と生活が密接に関わっているノルウェーと近しい部分を、今回の来日であらためて強く感じました」

 

一人ひとりに合う椅子や、世の中に必要とされる椅子は違って当たり前。だからこそ、人が座りすぎているこの時代に、まるで立っているかのように座る「バランスイージー」や、歩くように座る「バランスシナジー」が求められるのは必然なのかもしれません。

 

お問い合わせ

 

バランスチェアのサカモトハウス

http://sakamotohouse.com/