Volume01.2014 Number.07

ノルウェー流正座椅子の座り心地[サカモトハウス]

日本の正座からもインスピレーションを受け発明されたといわれるバランスチェア。
ノルウェーで生まれ、世界で愛され続けるバランスチェアは、日本に伝わり進化し、日本から世界へ発信され始めている。

九州に拠点を置く㈱プロダクトマーケッティングサービスは、“ラクに姿勢がよくなる”をコンセプトに掲げ、Sakamotohouseブランドにて「バランスチェア・イージー」の製造・販売を手がけている。1976年にノルウェーで生まれたこの椅子は、2013年10月よりSakamotohouseブランドで日本で製造されることとなった。
「バランスチェアをうたった競合品はたくさんありますが、厳しい設計チェックに合格した主要な正規メーカーは世界でも3社だけです。日本のSakamotohouseブランドはそのうちの1つ。バランスチェアの販売では日本一を誇り、これまでに累計16万台の販売実績があります」(代表取締役社長坂本東治)Sakamotohouseの1階にはショールームがあり、座り心地を体験することができる。「姿勢は一生の財産」という坂本社長の誠実さや人柄が、ライセンサーであるノルウェーのバランスマネジメント社から認められた理由の一つであろう。
私自身、バランスチェア・イージーに座るのは初めてで、背もたれがない独特なフォルムに正直戸惑った。そもそもどうやって座ればよいかわからない。はてと首をかしげていると、見かねた店員さんが実際に座ってみせてくれた。
身体に無理のないS字姿勢が保たれ、自然と姿勢が正しい位置におさまっている。今度は私の番だ。背もたれなし、肘置きなし。はたしてこれでホールドするのかと不安だったが、座った瞬間に「これは!」と膝を打ちたくなるほどの安定・安心感に包み込まれた。包み込まれるものがないのにも関わらず。
「従来の椅子に腰を下ろした時の上体と太ももの角度は90度。それに対して、バランスチェアに座った時には120度です。この角度が座る人が意識することなく、身体にS字の姿勢を自然に作り出します。」
血行を改善させ、内臓への負担を軽減する効果があるとか。これがエルゴノミクス(人間工学)というものなのか。人間工学を突き詰めると「自然」にたどり着く。バランスチェア・イージーには、ブナの木を積層して曲げる技術が活かされている。ブナの木は力強さとしなやかさ、そして太古の昔から我々を見守ってきてくれた優しさが共存している。
Sakamotohouse製のバランスチェア・イージーには、日本式の特別な改良も施してある。2014年10月にはシンガポールでの販売も開始した。ノルウェーで発明され日本独自の座り方「正座」ともつながるバランスチェアは日本のSakamotohouseでさらなる進化をし、世界に発信され始めている。

坂本東治1971年生まれ。95年大学卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行。2004年、実父の創業した㈱プロダクトマーケッティングサービスに入社。2009年同社代表取締役社長就任。2013年ノルウェー王国バランスマネジメント社とライセンス製造契約を締結。バランスチェアの世界三大メーカーの一社として日本で製造を開始。2014年7月ノルウェー王国エルコーヤラ社の日本輸入販売元となる。同年10月シンガポールでのバランスチェアの販売を開始。ノルウェーの優れたデザインを日本及び世界に広めるべく、積極的に取り組んでいる。