Volume02.2015 Number.04

そのサバ、きっとノルウェー産です。[ノルウェー水産物審議会]

全長21000kmにもおよぶ海岸線に囲まれ、古くから漁業国として繁栄してきたノルウェーのシーフードは世界中で人気だ。
その中でもサバは日本との関係性が強い魚の一つである。1970年代に輸入を開始して以来、冷たく澄んだ海に育まれたノルウェーサバは、
いまやすっかり日本の食卓の定番となった。その魅力を紹介する。

「ノルウェー産のサバが日本に輸入されるようになったのは、いまからおよそ40年前のこと。いまでは塩サバ、みりん干し、〆サバ、煮魚、缶詰の加工品など、多彩なノルウェーサバ商品が日本人の食生活に根付いています。現在日本で食べられている塩サバの約半数はノルウェー産なんですよ。ノルウェーの魚といえば、サーモンだけではないことをぜひ知ってほしいですね」
このように話すのはノルウェー水産物審議会日本事務所のヘンリック・アンデルセンさん。ノルウェー随一の“サバ通”だ。ヘンリックさんのお話を伺うとノルウェーの水産物の歴史が見えてくる。
1960年代、激しい乱獲によって漁獲量が激減したことを受け、次世代に資源を残すためにノルウェー政府は国家プロジェクトを立ち上げた。その象徴が漁船ごとに割り当てられた「個別漁獲量」である。年間の漁獲量自体が決められている以上、漁師たちは必然的に高く売れる魚を“見極める”必要がある。たとえばサバであれば、脂肪分をもっとも多く含むピークシーズン(9〜11月)の高品質で利益率の高い魚を漁獲し、自然環境と生活を守ることに成功した。
「当たり前の話ですが、魚というのは獲れば獲るほど少なくなります。価格が安い小さなサバの漁獲を漁師たちが避けることで子サバを守ることになり、水産資源を枯渇させない“サスティナブル(持続可能)な漁業”を実現しました。日本でも一時期サバの乱獲が問題化されましたが、いまなお各地に伝統的なサバ料理や加工方法が残っています」
ヘンリックさんは自らの足で昔ながらの産地を巡り、目や舌でその魅力を感じながらノルウェーサバの普及に尽力している。そんなサバマスターからして、「世界を見渡してみても、これほどサバ料理がバラエティに富んでいるのは日本ぐらい」だそう。日本人は世界的にみてもかなりの“サバ民族”らしい。
「ノルウェーの食べ方は非常にシンプルです。調理方法としてはそのまま焼くか茹でるのが一般的です。サバのトマト煮の缶詰も有名ですね。食べ方のバリエーションということでいうと、日本の方がよほど手が込んでいます。そして何より美味しい!最近おすすめしているのが、カリッと焼いた塩さばをサンドイッチにした『塩さばサンド』です。テレビ番組で取り上げられたこともあって、かなり注目されているメニューです。あとはフライパン料理ですね」
魚料理で気になるのが煙や匂いだ。魚焼きグリルを使っても後片付けや掃除が手間で、自宅で魚を調理しようとする人にとっての障壁となっている。そこでノルウェー水産物審議会では、フライパン1枚で完結する料理メニューやレシピを多数紹介している。フライパンで焼いて野菜やソースを合わせるだけでメインの1品ができあがるのはうれしい。ぜひウェブサイトをチェックしてほしい。
若い世代を中心に魚離れが騒がれる中、霜降り状に脂がのっていて、ジューシーなメニューがカンタンに美味しく仕上がるノルウェーサバの評価は高い。また、日本には古来から続くサバ料理が数多くある。「サバはもはや文化です。遠く離れたノルウェーと日本がサバを通じて近くなる──これってサバらしい……いえ、素晴らしいことですよね!」とヘンリックさんは笑う。

<お問い合わせ>
ノルウェー水産物審議会
03-6408-8100
http://www.seafoodfromnorway.jp