Volume04.2015 Number.07

Diversity[ノルウェーのダイバーシティ]

仕事、子育て、そして学業多様性とともにノルウェーに暮らす

ノルウェー企業を多角的にサポートするイノベーション・ノルウェー。
今回はオスロ本部にお勤めの日本人スタッフに、ノルウェーでの働き方や子育て事情、暮らしの多様性についてお話を伺いました。

──お二人がイノベーション・ノルウェーで働き始めたのはほぼ同時期と伺いました。
浅田さん(以下、敬称略):私はもともと日本でガラス作家として活動をしていたのですが、スウェーデンのガラス学校で勉強した経験があったことから、ノルウェーの個人ガラス工房のアシスタント職の話が届き、2004年に移住しました。その3年後に永住権を取得し、ノルウェーで経理の勉強をしながら仕事を探していたところ、イノベーション・ノルウェーの求人募集を見つけたのです。それが2012年ですね。かなり変わり種の経歴だと思いますよ(笑)。
片山さん(以下、敬称略):別々のチームではありますが、私と浅田さんは世界各地に点在するイノベーション・ノルウェーオフィスの経理業務を担当しています。中国、韓国、シンガポール、ロシア、イタリア、そして日本というように、各国の“懐事情”をみながら請求処理や支払い準備といった業務を行っています。

──時差もあるでしょうし、ハードワークではありませんか?
片山:ノルウェーでは「週37.5時間」という勤務時間が決まっているため、それをクリアすれば基本的にどのような働き方をしてもよいことになっています。つまり「昨日9時間働いたから、今日は6時間で帰ろう」というように、自分の意思で勤務時間を調整することも可能。とにかく1日平均7.5時間働けばOKなんです。
浅田:ノルウェー人には大きく分けて2つのタイプがいますね。朝早く来て夕方も早めに帰るAタイプと、朝はゆっくりで上がりも遅めというBタイプ。私ですか? 日本での勤務経験があるとどうしても……。

──Bタイプになりそうですね。
浅田:やっぱりわかります?(笑)。ただ、どちらが良い悪いということではありませんし、一人ひとりに合った働き方を選べるというのは、仕事の集中力を切らさないポイントだと思います。
片山:ライフスタイルの選択肢はたしかに多いですね。日本と大きく異なるのは育休の取得期間でしょうか。育休に入る前と同額の給与を受け取りつつ49週の育休期間を取るか、給与の8割を受けながら59週育休を取るかの2つの方法から選べます。

──支給額を取るか育休の長さを選ぶか、人によっては悩みどころですね。
片山:私は前者を選びました。ノルウェーでは男性も最大で14週間(当時)の育休が取得できますので、夫と相談しながら自分たちの生活にマッチした子育てのスタイルを選ぶことができます。私はいま働きながら大学院に通っていることもあり、家庭と仕事と勉学のバランスをうまく取ることができるのはとてもありがたいですね。
浅田:ノルウェーの中でもオスロは特に移民が多く、学食にハラルフードが用意されているなど、異文化・異人種に対する配慮はかなり手厚いと思います。街を見渡してみても、出自が多彩な人々がうまく融和しているように感じられますね。ここのオフィスでも多種多様な人が仕事をしていますよ。文化、風習、習慣をそれぞれがお互いに尊重しながら共生しています。
片山:StyleNORWAY編集長のミカールさんは、ご自分のことを「ハーフではなくてダブル」とおっしゃっているそうですね。私もまったくその通りだと思います。ノルウェー人の夫との間に生まれた娘が、友達に「君は半分日本人なんだね」と言われたとき、「違うよ! 私は全部ノルウェー人で全部日本人なんだよ!」と答えたのを思い出しました。

──お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました。それでは最後にオスロ在住の方ならではのおすすめスポットを教えてください。
浅田:ぜひノルウェーの広大で肥沃な自然を肌で感じてほしいです。30NOK(約500円)もあれば地下鉄で郊外の山に直行できます。ノルウェー人はその山を「丘」と呼びますけどね(笑)。とにかく自然はとても身近な存在。日本の都市部では味わうことが難しい、“身近な自然”をぜひ体感してほしいです。
片山:私はコンサートやフェスティバルに足を運ぶことをおすすめします。夏になると「Kongsberg」や「Molde」といった大きなジャズフェスティバルがありますし、毎年8月に開催されるオスロ最大の音楽フェス「Øyafestivalen」(オヤ・フェスティバル)には国内外のトップアーティストが参加します。1年を通して上質なライブやコンサートに巡り会えるので、オスロを訪れたときはフリーペーパーやウェブサイトでスケジュールをチェックしてみてください!

[ History ]ノルウェー国内の全地域にオフィスを構えているほか、日本を含む海外30カ国以上に拠点を持ち、
ノルウェー企業の海外市場への展開、事業開発等に関するコンサルティングも行っています。
http://www.innovasjonnorge.no