Volume04.2015 Number.08

ノルウェー関連の音楽、映画、本のご紹介 &あとがき[インフォメーション]

[MOVIE]『1001グラム ハカリしれない愛のこと』

2015年アカデミー賞外国語部門のノルウェー代表作品に選ばれ、昨年秋の東京国際映画祭コンペティション部門に出品した『1001グラム ハカリしれない愛のこと』。ノルウェーの名匠ベント・ハーメル監督が、初めて女性を主人公に据えた最新作です。ハーメル監督が自ら脚本を手がけ、ノルウェーの人気女優アーネ・ダール・トルプが“笑わないヒロイン”マリエを好演しています。
ノルウェー国立計量研究所に勤める科学者マリエ。スキージャンプ台の長さからガソリンスタンドの計器のチェックまで、あらゆる計測に関するエキスパートだが、結婚生活は規格通りにいかず、現在離婚手続き中。そんな折、重さの基準となる自国の「キログラム原器」を携えてパリでの国際セミナーに代理出席することになる。1キログラムの新しい定義をめぐって議論が交わされるパリで、「パイ」という名の男性と出会うマリエ。パリの街角で見つけた、今までの幸せの基準を一新する心のハカリとは?

『1001グラム ハカリしれない愛のこと』
2015年10月31日(土)より、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開中
出演:アーネ・ダール・トルプ、ロラン・ストッケル、スタイン・ヴィンゲほか
監督・脚本・製作:ベント・ハーメル
配給:ロングライド
2014年/ノルウェー・ドイツ・フランス/原題:1001 gram
◆オフィシャルサイト
http://www.1001grams-movie.com/intro.php


[MOVIE]『Maiko ふたたびの白鳥』

世界で活躍する日本人バレーダンサーのドキュメンタリー映画。15歳で親元を離れ、名門英国ロイヤルバレエスクールに留学。19歳でノルウェー国立バレエ団に入団し、25歳で同バレエ団東洋人初のプリンシパルとなった西野麻衣子に、ノルウェー社会に生きる等身大の女性像を見る。
ノルウェーで一番有名な日本人といっても過言ではない、バレエダンサー西野麻衣子。オペラハウスの芸術監督を務めるノルウェー人の夫との生活は良好で、ダンサーとしても充実の日々を過ごす。そんな中、待望の赤ちゃんを授かり、めでたく出産。生まれたばかりの息子とともに、麻衣子のプリンシパル復帰への挑戦が始まった。復帰作は『白鳥の湖』だ。一人二役を演じ分け、連続32回転の難関が待ち受けるクラシックバレエでも指折りの難役である。果たして麻衣子は“ふたたびの白鳥”を最後まで踊り切ることができるのか!?

『Maiko ふたたびの白鳥』
2016年2月、ヒューマントラストシネマ有楽町、恵比寿ガーデンシネマで公開決定
出演:西野麻衣子、西野衣津栄ほか
監督:オセ・スベンハイム・ドリブネス
配給:ハピネット、ミモザフィルムズ
2015年/ノルウェー/原題:MAIKO:DANCING CHILD
◆オフィシャルサイト
http://www.maiko-movie.com/


[MUSIC]Helge Lien Trio ヘルゲン・リエン・トリオ

真正ヨーロピアン・ピアノ・トリオ── 現代の宝
落ち着いたメロディーを奏でるピアノ、時にささやかに、時にしっかり支えるダブルベース、そして丁寧かつ細やか、控えめなドラム。しっとりとしたフレーズが聴こえたかと思えば、軽妙なリズムに乗った愉快な場面にも遭遇する。いろいろな顔を見せながらも、よく練られた作曲、安定したアンサンブルと洒落たセンスは共通だ。静かに瞑想へと誘う曲、ラピッドなピアノの運指が次々と新たなステージへと展開をリードする曲、美しい転調をつなげながらクラシカルな雰囲気を纏う曲、どれをとっても飽きさせない。まさに、真正ヨーロピアン・ピアノ・トリオ、現代の宝といえる。
Helge Lien Trio
ノルウェーを代表するピアノ・トリオ。ジャズの伝統とインプロヴィゼーションにおける革新的芸術性を融合させ、北欧はもとより、日本を含め世界中に知られる。2008年リリースのアルバム『Hello Troll』はノルウェーのグラミー賞にあたる「Spellemannprisen」を受賞。2011年発表のアルバム『Natsukashii』は同賞にノミネートされた。最新アルバムは2014年にリリースされた『Badgers and Other Beings』。

Helge Lien Trio 2015 Japan Tour
2015年12月2日(水)~8日(火)
京都、金沢、上越、東京、横浜、新潟
※12月5日(土)~8日(火)の期間は、同会場で「Mats Eilertsen's SkyDive Trio」の公演も行われます。
詳細:http://invs.exblog.jp/23796743/


[MOVIE]Mats Eilertsen's SkyDive Trio マッツ・アイレットセンズ・スカイダイブ・トリオ

ノルウェーの名ベーシストMats Eilertsen率いるギター・トリオ「SkyDive Trio」が初来日。以前Real & True Live Seriesで来日したSkyDive Quintetから派生したバンドであるSkyDive Trioは、当初Quintetと同じ曲をライヴで演奏していたが、内容が充実するに伴い彼等独自の曲が完成。ついにはノルウェーの先端レーベルHubroからアルバムを出すまでになった。透明なギターが静かに響く、とても味わいのある音楽だ。

Mats Eilertsen’s SkyDive Trio
2015年12月5日(土)~8日(火)
東京、横浜、新潟
※すべての日程において「Helge Lien Trio」の公演も行われます。
詳細:http://invs.exblog.jp/23797859/


[BOOK]『ヴィクトリア』 ( Victoria )

城の令嬢と粉屋の息子、幼なじみのふたりを隔てる階層の壁。秘められた思いと幻想が静かに燃える世紀末ノルウェーの森。北欧に新ロマン主義を巻き起こしたノーベル文学賞受賞作家クヌート・ハムスンによる美しい恋愛小説が、香り高い翻訳で甦ります。

クヌート・ハムスン著
冨原眞弓訳
岩波文庫


[BOOK]『わが闘争 父の死』 ( Min Kamp )

家族の肖像と青春の日々が想像を絶するほど赤裸々に描かれ、人口515万人のノルウェーで60万部を売り上げたカール・オーヴェ・クナウスゴールの自伝的小説の第1巻。本書は全6巻という大部で、世界32カ国での刊行が予定されています。関わった人々がすべて実名で登場するため、親族間の問題に発展し、社会的にも大変な反響を呼んだ話題作です。

カール・オーヴェ・クナウスゴール著
岡本健志・安藤佳子訳
(ノルウェー語からの翻訳)
早川書房


[BOOK]『ネメシス 復讐の女神(上・下)』 ( NEMESIS )

連続銀行強盗事件の捜査が行き詰まり、かつてのガールフレンドを殺害した容疑さえ降りかかって窮地に陥るハリー・ホーレ警部。人気のハリー・ホーレ・シリーズの第4作で、エドガー賞長編賞の候補にもなり、世界30カ国以上で出版されています。ジョー・ネスボはデビュー作で「ガラスの鍵」賞を含む複数の賞を受賞し、その後も「ヘッドハンターズ」「スノーマン」など鮮やかなミステリー小説で日本でも高い人気を得ています。

ジョー・ネスボ著
戸田裕之訳
集英社文庫


StyleNORWAYと一緒に
ノルウェーを体感してみませんか?

正直、驚きました。
“日本で手に入るノルウェーデザイン”をテーマに本号を制作する中で、私の頭にあった根本的な理解を覆されたからです。表面上だけではわからない、ノルウェーデザインの良さや奥深さ。作り出す物に対する、譲れない質と職人のこだわり。そして、デザインの中にいきわたっているエレガントなラインは、“もったいなさ”をなくす努力から生まれている―。これらは、日本の物作りのスピリットとも共通していますよね。
ノルウェーデザインを集めた空間(P.2-3)では、お互いの個性を引き立てあい、毎日の暮らしを豊かにしてくれるということも実感できました。
先月は、読者のみなさんにもっとリアルなノルウェーをお届けしたいという考えからノルウェー取材旅行へ。その中で拝見した家でも、今回掲載されているノルウェーデザインは普通に取り入れられていましたし、逆に日本未上陸の素敵な物や情報にも山ほど出会いました。
2016年のStyleNORWAYでは、ノルウェーをより近くに感じていただけるようなトピックスをたくさん取り上げていこうと思っています。お楽しみに!

ミカール・ルイス・ベルグ編集長

在日ノルウェー商工会議所
専務理事

1981年にノルウェーのオーレスン市出身。ノルウェー人と日本人のハーフです。フィヨルドと山に囲まれてノルウェーで育ち、26 歳のとき来日しました。1 年間上智大学で日本語を学ぶ予定だった私は、日本の魅力に惚れ、日本滞在8 年目です。 現在は在日ノルウェー商工会議所の専務理事としてノルウェーと日本・ノルウェー関連企業のビジネスをサポートさせていただいています。二つの母国を持つ私にとってこの職に就くことができて、幸せです。


    Staff

  • StyleNORWAY スタイルノルウェー
    Volume 03 2015

    発行人:在日ノルウェー商工会議所
    編集長:ミカール・ルイス・ベルグ
    エディトリアルディレクション・文:三宅桃子
    編集制作・文:筒井健二
    アートディレクション・デザイン:竹内康人(VENUE Inc.)
    プロダクトマネージメント:株式会社シー・アール・エム
    協力:駐日ノルウェー王国大使館通商技術部

    在日ノルウェー商工会議所
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